大人の常識 端午の節句の意味
思い出そう。屋根より高い鯉のぼり
ここ数年、地球温暖化の影響で、世界各地が異常気象に見舞われています。「四季折々」「春夏秋冬」などの言葉が似合うわが日本も、その渦中にあります。
せめて、いにしえの時代からある行事を思い出して、移りゆく季節を楽しみたいものです。
古代中国を起源とする旧暦。現在わたしたちが使っている新暦(太陽暦)以前の暦のことですが、そこには5つの節句(五節句)が定義されています。節句とは季節の変わり目となる日のことで、1月7日の人日(じんじつ)、3月3日の上巳(じょうし)、 5月5日の端午(たんご)、7月7日の七夕(しちせき)、9月9日の重陽(ちょうよう)の5つをさします。
いわば季節のターニングポイントですから、人間の体調を整えなくてはなりません。古代中国では、その日に旬の植物を摂取して邪気を払い生命力を呼び起こす、としたそうです。
それにあやかった日本。その日に特別なごちそうを食べる風習ができました。七草粥、甘酒、ちまき、柏餅、そうめん、菊酒などがそれで、節句を演出するためには欠かせない味わいとなっています。もっとも旧暦と新暦では1ヵ月ほどのずれ。なかには「旬」と言い切れないものもありますが…。
5つの節句のなかで、5月5日の端午だけが1948(昭和23)年に「国民の祝日」と制定されました。
いわゆる「こどもの日」です。
端午の節句は江戸時代から続く行事。鯉のぼりを立て、鎧兜や武者人形を飾り、ちまきや柏餅を食べ、香りのいい菖蒲湯につかる。親戚一同が集って男の子の成長を祝う、まさに一大イベントです。
「屋根より高い鯉のぼり」
「柱のきずはおととしの五月五日の背くらべ」
昭和ボーイ&ガールの中高年にとっては懐かしの原風景ですが、昨今、すっかり影を潜めてしまいました。
少子化や住宅事情、さらにはその日が連休最終日にあたるため、昨今ではすっかり遊び疲れを癒やす日とイメージされています。
さてそんな時代。懐かしい行事と久しぶりに向き合う機会が訪れます。ある日突然に、不肖の息子や娘たちが運んできた「かわいい、孫」。いつの間にか「じいじ」や「ばあば」と呼ばれだす、うれしいやら恥ずかしいやらの因果応報。
町内のダンス教室でタンゴのひとつでも踊りたいところですが、ここはひとつ、お孫さんのために人肌ぬいでみませんか。






