シニア世代とシニア犬の上手な暮らし方
家族の一員であるペットとの暮らしにも、さまざまな変化があります。
これからの時間を穏やかに過ごすためのヒントに触れてみましょう。
〜今こそ愛を込めて「もう子供扱いはしない」〜
かつての憧れの人。足のきれいだったアイドル歌手がテレビの通販番組に出て「わ〜、これ欲し〜い」と叫んでいます。目元の涼しいクールな映画スターがクイズ番組でボケ味たっぷりで笑わせています。歴史の移ろいを嫌がおうにも目にする今日この頃です。
「あ〜あ、歳はとりたくないもんだ〜」
自分のことは棚に上げてつぶやけば、足元に横たわる年老いた愛犬。つい、ため息がもれます。
「あの頃のおまえはどこへ行ったんだ」注:くれぐれも配偶者へ向けて口にしないように…
ペットショップで一目惚れし、懐に抱いて連れ帰った生後間もない子犬。悲しげな瞳に魅入られ、泣きながら施設から連れ帰った保護犬。その後、すっかり家族の一員となり、かけがえのない存在となった愛犬たち。そんな愛犬との永遠の甘い生活を疑わずにいたいけれど、老いは霊長類すべての宿命。避けて通れません。
犬の年齢はドッグイヤーと表現します。犬の平均寿命を調べてみると、14.29歳(全国犬猫飼育実験調査2014〜17年集計)だそうで、つまり生れた直後から飼い初めた場合、約15年間が犬と暮らす年数ということになります。人間の平均寿命に重ねてみると、彼らは4〜5倍のスピードで歳をとっていることになります。愛犬と自分の年齢を重ね、互いが同年代に達していることに気付くシニア世代。さらにこの先、愛犬が自分の年齢を超えることに気づきハッとします。
「最近、耳が遠くなってさ〜」
「疲れやすいし、歯もボロボロ…」
「トイレが近いのが困るよな〜」
呼べど叫べど、知らんふり。クッションの上で一日中寝ている愛犬。それに憤慨したところで、犬は言葉を発しません。しかし思いやれば、感じることのできる老いへの共感。ともに生きてきた年月です。
さて、残り時間をともにどう過ごすか。大切なことは相手を思いやること。これにつきます。老犬の世話は在宅介護に似ているといわれます。「面倒をみる」「ケアをする」はすべて一方通行。見返りはありません。出会いから今日まで、どれほどの多幸感を頂戴してきたことか。愛した相手、お世話になった方への恩返しです。さて、ともに始まる終活タイム。
「こいつがいなくなったら寂しくなるな〜」
そんな思いは胸の奥底にしまい、おどけたポーズで記念写真。素敵なラストシーンへの準備を心がけましょう。自然と湧いてくる愛犬への感謝の言葉。
「ありがとうグットライフ」






