目黒のおさんぽ「ホテル雅叙園東京」編
旧目黒雅叙園は、絢爛豪華なミュージアムホテル「ホテル雅叙園東京」となった今も目黒の名所です。
ホテル玄関を入り、右方向へ幅広の通路を進むと目を奪われるのは、左右に並ぶ木彫・彩色木彫板・彩色天井画等のアート。旧目黒雅叙園時代からの収蔵品、新築を機に修復したもの、伝統技術を守る精鋭作家の新たな作品がみごとに調和して、日本の美を継承しています。
ルーツは1928(昭和3)年に芝浦で創業した料亭で、1931(昭和6)年に目黒の地に庶民や家族連れのお客様が気軽に楽しめる中華料理と日本料理の料亭として移転。広い日本庭園と木造の日本建築は贅を凝らした造りで、その内部は彫刻、螺鈿、組子細工、絵画、壁画、天井画と他に例のない美術作品で埋め尽くされておりました。
2017(平成29)年にホテル雅叙園東京にリブランドし、ホテルのほうは最新設備と現代アートを加えた空間となりました。
エントランスから歩みを進めてくぐる門は、ここを通るお客さまをお出迎えしお辞儀をするかのようなむくり屋根の「招きの大門」。そして、現れる吹き抜けの大空間。左側に開放的なカフェラウンジ パンドラのゆったりした124席のしつらえ、ガラス張りの向こうには、滝が流れ落ちる池に鯉の群れが泳ぐ日本庭園が見えます。
ケーキ、パフェ、バーガー、サンドウィッチなどのほか、ゴージャスなアフタヌーンティーも用意され、飲み物はコーヒー、紅茶、ソフトドリンク、酒類もあります。
天気がよければ庭に出て、木立の間を歩いたり、悠々と泳ぐ緋鯉真鯉や配置された石の趣を楽しんだりもできます。吹き抜けのエスカレーターで上階にあがって、日本の伝統工芸の技を鑑賞することも忘れずに。
この、日本の美が取り巻く〈1階アートスポット〉散歩は、そのときの気分に合わせて自由自在ですが、もう1か所、竜宮城とはこのことかと思わせる、東京都指定有形文化財「百段階段」の見学も一度はしたいものです。
1935(昭和10)年に建てられたこの木造建築は、ヒノキ材の階段廊下99段でつないだ7室のお座敷として接客に使われていました。
各室の襖、天井、欄間は当時の著名な画家や名工の作品で埋め尽くされ、圧倒的迫力です。
ただ、エントランス左手にある専用エレベーターは、その入り口まで行くもので、99段は歩いて登らなくてはならないので、少々体力が必要です。
ホテル雅叙園東京へは、JR目黒駅西口から歩いて数分の距離ですが、急峻な行人坂(ぎょうにんざか)を避けて権之助坂(ごんのすけざが)を迂回するのも一法です。
また、目黒駅東口から20分間隔で運行している「ホテル雅叙園東京」行きの無料シャトルバスを利用すれば、風の日も雨の日も、歩くのが辛い日も楽しめるホテル散歩になるでしょう。
ホテル雅叙園東京
〒153-0064 東京都目黒区下目黒1丁目8−1
TEL:03-3491-4111(代表)
☆無料シャトルバス(目黒駅東口‐ホテル玄関) 20分間隔
東口を出て右手すぐのタクシー乗り場の後ろ(停留所はありません)
☆東京都指定有形文化財「百段階段」の見学
企画展開催時のみ一般後期(事前問い合わせ)
有料(企画展によって異なる)、休館日不定






