“これから”を思いながら、整える時間
真新しいスーツを着た新社会人や学生、ピカピカのランドセルを背負った子どもたちがまぶしい季節です。
さわやかな春風に背中を押されるように、終活世代の私たちもなにかを始めてみようと思ったり、暮らしを整えてみたくなったり。そんな前向きで明るい気持ちが芽生える方は多いのではないでしょうか。
まずは身のまわりを整えてみる
いつか整理をしようと思っていたままの古い手紙や年賀状、写真やアルバム、いろいろと書き込んだノートや若い頃に夢中だった趣味の道具。
もう何年も身につけていない洋服や靴、かばん。
使わない食器や古紙の日に出そうと思っていた雑誌の山。
よしっ!と決意して取り出して見はじめると「あぁ、なつかしい」と思い出がよみがえり、あっという間に夕暮れ。
「部屋の中が散らかったまま、もうこんな時間になってしまった」とがっかりしないで。
そうした時間も整える作業の通過点です。
しかし、ここでまた元の場所に戻してしまうと、せっかく整えようと思った気持ちが薄れてしまいます。
そんな時は「整え中の箱」や、迷ったものを入れる「保留箱」を作り、忘れないようにあえて目に入る場所に置いておきましょう。
しばらくして、もう一度見直して判断をする。
無理に手放す必要はありませんが、家の中が思い出の品々でいっぱいになって、生活しにくくなるのは残念。
どうしても手放したくない大事なものは「大切な箱」と記してそこに入れる。
あるいは思い出の品をスマートフォンで写真に撮って残し、現物は手放すという方法も。
その時、手放すものには「今までありがとう」、身のまわりに残すものは「これからもよろしくね」と心の中でも良いので声をかけてみましょう。
そうしているうちに不思議と心も整ってきます。
ものを分別しながら、今の自分になにが必要で、これからどんなことを大切にしていきたいのか無意識に考えるからなのだと思います。
ものの整理は心の整理とつながっていると実感できる瞬間です。
身のまわりと心が整ったら、人との関係も見つめなおしてみる
もし、無理をし続けてきた人間関係があると思うのなら、自分のほんとうの気持ちに耳を傾けましょう。
しかしここで「あなたとはもう会いたくありません」と伝えたところで自分の気持ちはスッキリしても、言われた相手はどんな気持ちになるでしょう。
人間関係を見つめなおすというのは、人を傷つけてまで整理をする行為ではないはず。
自分の心の中で「今までありがとう」と感謝し、決意をすれば良いのではないでしょうか。
また、心の奥にしまっていた気持ちにも風を通してあげましょう。
言えなかった「ありがとう」や、ぐっと飲み込んだままの「ごめんなさい」。
直接会えなければ、メールや手紙を書いてみるのはどうでしょう。
もし出せなくても大丈夫。
相手を思いながら書く時間の中で、自然と自分自身の心が整い、区切りが生まれます。
また、わだかまりや怒りという気持ちはありませんか。
むずかしいかもしれませんが、許すことで自分を解放してあげましょう。
大切なのは、相手を許すという視点ではなく、自分を縛ってきた思いから自由になること。
ずっと抱えてきた重い荷物を少しずつ降ろしていきましょう。
そしてこれから先もずっと良い関係を築いていきたい人たちに対して、あらためて心の中で「ありがとう」を思ってみると、あたたかい感謝の気持ちがわいてきます。
これからの人生をイメージしてみる
ものや心を整えていくと、自分がこれから大切にしていきたいことは何なのか見えてくるようです。
本当は挑戦したいと思っていたこと、年齢を理由に忘れようとしていたことはありませんか。
新しい趣味を始めてみるのも良いですね。
そこから新しい人間関係が生まれ、人生がより豊かになることでしょう。
また、朝の散歩や運動を日課にしたり、読みかけだった本を最後まで読んだり、月に一度は友人とお茶を飲んでおしゃべりしたり、新しい料理にチャレンジしたり。
終活世代の私たちがおこなう整理整頓は、終わりのための準備だけではなく、これからもより幸せに心地よく生きるため。
幸せはいつだって自分の内側から生まれて育てていくものですよね。笑顔ですすんでいきましょう!






