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NO.68

スマートフォンの中にある「思い出」、整理していますか?

デジタル終活スマートフォンの整理

私たち終活世代は、お墓のこと、財産の整理、持ち物の片付けなど、やるべきことが多岐にわたります。そしていま、この時代ならではの「デジタル終活」。
デジタル終活は、スマートフォンやパソコンなどデジタル機器に保存されている情報やパスワード、写真などを生前に整理しておくことをいいます。
今回のコラムは、デジタル終活のはじめの一歩として、ついつい後回しにしがちなスマートフォンの中にたまった大量の写真や動画の整理についてのお話しです。

なぜ今、写真・動画の整理が必要?

「ピンぼけ、手ぶれでなにを撮りたかったのかわからない写真だ」「メモ代わりに撮った写真」「これは、まちがえて撮った動画」なんていうことありませんか。フィルムカメラと違い、気軽に撮れるぶん、あっという間に写真や動画が増えていきますよね。
これは単に、スマートフォンの容量を圧迫するだけの問題ではありません。
いざという時に、ご家族が大量の写真や動画を目にしたとき、どれが大切な思い出で、どれが処分してよいものか判断できずに途方に暮れてしまうかもしれないのです。
だからこそ、元気なうちに、ご自身の手で整理をしておくことには大きな意味があります。

大切な想い出は、これからも一緒に

さて、ここで大切なこと。それは、「たくさんあり過ぎて面倒だから、データは全部削除してしまおう」ではなく、「大切なものを選びなおす」という落ち着いた気持ちです。
ピンぼけしていたり、まちがって撮ったもの、もう見返すことのないスクリーンショットなどは削除の対象になります。しかし、家族や友人との旅行、亡くなったご両親との写真、生まれたばかりの孫の写真や動画、かわいいペットなど、スマートフォンの中には、かけがえのない人生の記録があると思います。
そうした想い出は、これからも大切にしていきましょう。

デジタル終活スマートフォンの整理

あえて紙に印刷してみる

なにもすべてデジタルにこだわることはなく、大切な写真を印刷してフォトブックにするのはいかがでしょう。
あえて非デジタルな感じが、終活世代の私たちはちょっと安心感がありますよね。テーマを決めて、ひとつの冊子を作るイメージで仕上げてみるのも楽しそうです。

「あの写真どこにある?」が、なくなります

写真や動画が整理されていないと、必要な一枚を探すのに時間がかかってしまうことがあります。
大切だから残すと決めたものは、「家族」「旅行」「孫の成長記録」など、テーマごとにアルバムやフォルダに分けておくと、後から見返しやすくなります。
整理方法は、お使いのスマートフォンの機種によって操作が少し異なるので、インターネットやAI、公開されているヘルプページや画面の案内に沿ってすすめていきましょう。
可能であれば、パソコンや外付けハードディスク、クラウドサービスなど、スマートフォン以外の場所にもバックアップをとっておくと安心です。
私ごとですが、父が亡くなり遺影写真を決める時のこと。
私も姉もスマートフォンの写真整理をしておらず慌てていたところ、おじいちゃん子だった姪から、「じいちゃんのアルバム作っていたから今送るね」とラインに届きました。
開いて見てみると、ひ孫たちに囲まれた父のなんとも楽しそうな笑顔や動画がたくさん。
おかげでにこやかな遺影写真ができた上に、フォトブックを作って親族に渡すこともできました。

デジタル終活スマートフォンの整理

パスワード管理も忘れずに

写真や動画の整理と合わせて、重要なのはパスワードの管理です。
スマートフォンの画面ロック、写真アプリやクラウドサービスのログインパスワードなど、デジタル終活にパスワードの存在は避けて通れません。
大切なのは自分が忘れないこと、もしもの時に家族が困らないことの両方です。たとえばノートなどに手書きでIDとパスワードの一覧をまとめ、信頼できる家族だけが知っている場所や、貴重品と一緒に保管しておく方法はいかがでしょうか。
最近ではパスワードを一括管理できるアプリやサービスもありますが、まずはシンプルに紙に書き残しておくだけでも安心だと思います。

今日から少しずつ、心を込めて

写真や動画の整理は、急いで終わらせることはありません。
たとえば1日10分、週末に少しずつなど、無理のないペースですすめてみましょう。写真や動画を見返す時間は、まるでドキュメンタリー映画を観るような、静かで豊かなひとときになるはずです。